さまざまなものがある

看護師

発作に注意

自分を傷つける精神疾患というのは複数あり、また、併発することで自傷を引き起こしやすくなるものもあります。まず、落ち込んで憂鬱な気分が続き、不眠や食欲の減退のほか、体にも様々な症状があらわれる定型うつ病があります。健康な人と比べて、うつ病の人の自殺率が高いことはよく知られていますが、特に自殺願望、自殺念慮が強いのが非定型うつです。新しいタイプのうつ病で、他人の目を気にして、緊張しやすいタイプがなりやすく、気分反応性、過眠、他罰的など定型うつとは対照的な症状も多いです。実際に自殺する人は少ないですが、自殺願望の多くは、自分を傷つけるという形であらわれます。死のうとしているというよりも、自殺を企てるほど苦しい、助けてほしいというサインを出していると捉えることができます。そして、突然のパニック発作を繰り返すために、常に大きな不安を抱えているのが、パニック障害です、実は他の精神疾患と比べると自傷などのリスクははるかに少ないのですが、うつ病が併発することでリスクがぐんと高くなります。特に、非定型うつとの併発が多く、これにより不安・抑うつ発作が起きます。不安・抑うつ発作の対処行動の中に、自分を傷つけるというのが含まれているため、比較的リスクの低いパニック障害でも併発するとリスクが高まるわけです。ほかにも、不合理なこだわりとわかっている観念に支配され、繰り返し行わずにはいられない強迫性障害や個人の持続的な行動や思考パターンが極端にかたよっているパーソナリティ障害などは、自傷を行いやすい病気になります。自分を傷つける行為に至る精神疾患の中でも、他と比べて特に注意したいのがうつ病です。定型うつ、非定型うつともにリスクが高く、他の精神疾患とうつ病が併発することで、新たなリスクが生まれることも多いからです。併発しやすいのは、どちらかというと非定型うつのほうで、治療は薬物療法よりも、認知行動療法などを行い、自分で症状をコントロールできるようにしていきます。というのも、非定型うつの場合、夕方から夜にかけて、まるでスイッチが切り替わるように、不意に精神状態がどんどんかわる不安・抑うつ発作を引き起こすからです。涙が止まらなくなったり、自己中心的な自己憐憫や嫉妬、羨望に振り回されたりします。この発作の苦しみから解放されようとして、自分を傷つけてしまう人が多いので注意しなくてはなりません。非定型うつの人は、週に3回から4回程度、この発作が起きているので、治療中であっても、その効果が出て、発作が完全に抑制されるまではかなり注意が必要です。なお、アンガーアタックといって、爆発的に怒りまくる怒り発作が起こることもあり、この場合は、自分を傷つけるだけでなく、衝動的にもなりやすいので、警戒しなくてはなりません。うつ病の場合、薬物治療などにおいても薬が合う、合わないなど、治療効果がすぐにあらわれるわけではありません。特に、非定型うつの場合、専門家によっても見解がわかれるため、症状が軽いものの長引きやすい傾向にあるのが実情です。そのため、不安・抑うつ発作と怒り発作には十分に気をつける必要があります。